ドレーン
今日は何の日?
「腎移植が成功して4日目」の日。
そうなんです。
無事、手術は大成功でした。
術前は流石にナーバスになって、麻酔をかけられそのまま起きなかったらどうしようって。
どうしよう、というか意識が戻らなければ自分はそれで終わりだが、愛する妻も娘も親族も置いていけないという気持ちが強かった。
「逆サラさん、手術は終わりましたよ〜」という声が遠くから聞こえてきて、うっすらの意識の中、目を覚ますとすぐさま安心の気持ちが生まれた。
どこで起こされたかはわからないが気付けばHCU(集中治療室)に連れてこられ、そこで家族ともご対面。
意識はボーッとしてたので、声だけ聞こえてそのまま眠ってしまった。
静寂の中にピピッピピッと機械音が鳴り響き、複数並ぶ機械の重複音が僕の腎臓に唱えかける。まるで透析生活のレクイエム(終止符)を捧げ祝ってくれてる気持ちになった。
まあ、実際はそんな大層なストーリーではない。何が辛かったってノドの渇き。
術後はいっぱい点滴入れてオシッコをひたすら出すのが良らしいんだけど、1時間になんと1500mlも出るから喉が渇いて仕方がない。それだけいただいた腎臓が働いてる証拠なんだけど、何も口に入れることができないからひたすら渇きとの戦い。水を含んで潤すくらいはさせてくれたけどかなり気休め程度。
「いつになったら水が飲めますか?」を生涯で1番発した一夜だった。
終いには、唇が渇いてくっついちゃったからナースコールを押しても要件を話すことができないほどだった。
もちろんレクイエムが耳障りになって寝れないしとても長い夜でまあまあつらかった。
ちなみに翌日は父親も無事にもう歩いているという朗報を耳にした。
ドナー側は本当に回復も退院も早いんだ。
術後の2日後には退院してバイバイ。
ただもう、感謝しかない。
本当にありがとうございました。
術後に刺さってる管は3本。
・尿道への管
・点滴やステロイド投与の為の首への管
・局部近くに刺さってるドレーという管
首と尿道の管は経験済みなので動揺なし。
(経験ってスバラシイ)
そのドレーンというのは、腎臓を結合させて近辺に出るリンパ液や血液を外に出し、経過を見るための管。ここから大量に液が出てしまうと問題らしいが特に問題なしとの事だった。
どれも痛くはない。
ただ傷口は痛い。
右の膀胱近くにくっつけたので右脇腹から下腹部まで20cmくらいザックリいってる。
恐る恐る見てみると、、
何やらボンドで接合してるみたいで時間が経つとそのボンドがボロボロととれてくるらしい。
最初はちょっと起き上がったりお腹に力を入れるだけでグハッッてなってたけど、徐々に慣れてきた今4日目で首と尿道の管はとれた。
あとはドレーを残すのみ。
順調にいけば7日目で退院予定だと。
早いですね。
今回のブログに話のオチはありません。
とりあえず結果と経過の報告までにあしからず。